「電気工事士2種はやめとけ！」と言われる理由｜向いてる人の特徴も解説

宮本 琉叶

こんな悩みを解決できます！

第二種電気工事士の資格を一発合格した私が解説します。

ご紹介する「電気工事士に向いていない人の特徴」を読むと、取得する前に判断できるため、他に時間を使えます。

まずは電気工事士2種が「やめとけ」と言われる理由をまとめているので、ぜひ読み進めてみてください！

この記事を書いた人最新記事

宮本 琉叶

8年目の現場監督です。建設業界のリアルな事情や転職成功の秘訣などを発信していきます。私の記事を読むと最新の仕事事情がわかるため、入社時のギャップを減らせます。

最近の投稿

2024年11月18日内装工事の耐用年数はどれくらい？減価償却と注意すべきポイントを解説

2024年11月17日【保存版】見やすい工程表を作成するポイント｜種類や作成方法を紹介

2024年11月13日未経験でも大丈夫！電気工事士への転職を成功させる5つのステップ

2024年11月13日【新事実】電気工事士は稼げる？年収や電工のリアルな声も紹介

もっと見る

あなたにおすすめの『非公開求人』

求人サイト「建設キャリアプラス」の中から、『最新の非公開求人』をご紹介します。当サイトは専門アドバイザーが希望求人の紹介、履歴書の添削、面接の設定、面接練習まで全てサポートします。

私は年収150万円上がり、残業が月20時間減りました！

日本最大級の建設事業者マッチングプラットフォームで、他の転職サイトには掲載されていない非公開求人・高年収求人も大量に保有！ぜひご覧ください。

1. 電気工事士2種が「やめとけ」と言われる理由

無料で建設業界の「非公開求人」を見てみる≫

電気工事士2種は「手に職をつけられる」「就職に有利」といったイメージがありますが、一方で「やめとけ」という声も耳にします。その理由には、体力面・精神面・経済面など、様々な側面があります。

1.1 体力的にきつい

電気工事は屋外作業が多く、真夏や真冬など過酷な環境下での作業が求められます。

高所作業や狭い場所での作業もあり、体力的にきつい仕事です。

1.1.1 真夏や真冬などの過酷な環境での作業

真夏の炎天下では、熱中症のリスクも高まります。

また、真冬は極寒の中で作業を行うため、防寒対策を徹底する必要があります。

さらに、雨天決行の現場も多く、天候に左右されやすい仕事と言えるでしょう。例えば、真夏の屋上での配線作業は、想像以上の体力を消耗します。

熱中症予防対策｜経済産業省

1.1.2 重い工具や資材の運搬

電線ドラムや工具箱など、重い資材を運ぶ作業も頻繁に発生します。

腰痛や肩こりなどの職業病のリスクも高く、体力的に自信がない人にとっては大きな負担となるでしょう。

クレーンやフォークリフトを使用する場合もありますが、手作業で運搬しなければならない場面も多いです。

1.2 精神的にきつい

電気工事は、人々の生活に欠かせない電気を扱う仕事であるため、責任も重大です。

ミスが大きな事故につながる可能性もあり、精神的なプレッシャーも大きい仕事です。

1.2.1 責任の重さ

電気工事のミスは、停電や火災などの重大な事故につながる可能性があります。

そのため、常に細心の注意を払い、正確な作業を行う必要があります。

一歩間違えれば人命に関わる事故につながる可能性もあるため、大きな責任を背負うことになります。

1.2.2 人間関係の難しさ

電気工事は、現場監督や他の職人との連携が不可欠です。

コミュニケーション不足や人間関係のトラブルは、作業効率の低下や事故につながる可能性があります。

特に、上下関係が厳しい現場では、精神的な負担が大きくなる場合もあります。

宮本 琉叶

現場仕事はコミュニケーションが9割といっても過言ではありません。

1.3 給料が低い

電気工事士2種は、他の技能職と比較して給料が低い傾向にあります。

資格手当はありますが、生活していくには十分とは言えない場合も多いです。

2024年11月3日 【2024年最新版】電気工事士の年収を徹底解説！資格別・経験年数で収入アップの秘訣も公開

1.3.1 資格手当だけでは生活が厳しい

電気工事士2種の資格手当は、会社によって異なりますが、数千円～1万円程度が一般的です。

この金額だけでは生活は厳しく、他の資格を取得したり、副業をする必要がある場合もあります。

1.3.2 昇給が見込みにくい会社もある

中小企業の場合、昇給が見込みにくい会社もあります。

年功序列の賃金体系ではなく、成果主義を導入している会社も増えており、自分の頑張りが給与に反映されにくい場合もあります。

また、会社の業績によっては、ボーナスが支給されないケースもあります。

1.4 仕事がない・仕事が不安定

建設業界は景気に左右されやすく、仕事が不安定な場合があります。特に、中小企業の場合は、受注状況によっては仕事がなくなる可能性もあります。

1.4.1 景気に左右されやすい

建設業界は景気の動向に大きく影響を受けます。景気が悪くなると、新規の建設プロジェクトが減少し、電気工事の仕事も減少する傾向にあります。

リーマンショックのような経済危機が発生した場合、仕事がなくなるリスクも高まります。

引用：国土交通省

1.4.2 会社によっては残業代が出ない場合も

違法ですが、中小企業の中には、サービス残業を強要する会社もあります。残業代が支払われなかった場合、生活が苦しくなる可能性があります。労働基準監督署に相談することも検討しましょう。

引用：都道府県労働局・労働基準監督署一覧｜厚生労働省

上記のように、電気工事士2種には様々なデメリットが存在します。資格取得を目指す前に、これらのデメリットをしっかりと理解し、自分に合った仕事かどうかを慎重に検討することが重要です。

2. 電気工事士2種に向いている人の特徴

電気工事士2種は、建物の屋内配線工事を行うことができる国家資格です。

取得すれば就職や転職に有利になり、手に職をつけることができます。

しかし、この仕事は体力的にきつい面もあり、誰でも簡単にできる仕事ではありません。そこで、電気工事士2種に向いている人の特徴をまとめました。

2.1 体力に自信がある人

電気工事士の仕事は、現場での作業が中心です。真夏や真冬など、過酷な環境での作業も少なくありません。

また、重い工具や資材を運搬することもあります。そのため、体力に自信がある人が向いています。

2.1.1 体力が必要な作業例

• 電柱に登って作業を行う
• 天井裏や床下などの狭い空間での作業
• ケーブルドラムなどの重量物の運搬

2.2 責任感の強い人

電気工事は、人々の生活に欠かせないライフラインを支える仕事です。工事のミスは、大きな事故につながる可能性もあります。そのため、責任感を持って仕事に取り組める人が求められます。

宮本 琉叶

「この現場をしっかりと収める！」と志を持った人が向いています。

2.2.1 責任が問われる作業例

• 電気配線工事の設計・施工
• 電気設備の点検・保守
• 停電発生時の復旧作業

2.3 几帳面な人

電気工事は、正確さが求められる仕事です。配線を間違えると、感電や火災などの事故につながる恐れがあります。そのため、几帳面で細かい作業を丁寧にこなせる人が向いています。

2.3.1 几帳面さが求められる作業例

• 配線図面の作成・読解
• 電線の接続・結線
• 機器の設置・調整

2.4 手先が器用な人

電気工事では、細かい部品を扱う作業が多くあります。手先が器用な人は、これらの作業をスムーズに行うことができます。また、工具を使いこなすことも重要です。

2.4.1 手先の器用さが求められる作業例

• 電線の被覆剥き
• 端子台の接続
• スイッチやコンセントの取り付け

2.5 コミュニケーション能力が高い人

電気工事士は、お客様や他の職種の人と協力して仕事を進める必要があります。そのため、コミュニケーション能力が高い人が求められます。具体的には、報告・連絡・相談をきちんと行えること、相手の意見を丁寧に聞き取れることなどが重要です。

宮本 琉叶

知識がなくてもコミュニケーション能力があればなんとかなります！

2.5.1 コミュニケーション能力が必要な場面

• お客様との打ち合わせ
• 他の職種との連携
• チーム内での情報共有

2.6 学ぶ意欲のある人

電気工事の技術は常に進歩しています。そのため、常に新しい技術を学び続ける意欲のある人が求められます。資格取得後も、継続的に学習することが重要です。

2.6.1 学ぶ必要のある技術・知識

3. 電気工事士2種のメリット

電気工事士2種を取得することで得られるメリットは、キャリア形成から経済的な安定、自己実現に至るまで多岐に渡ります。手に職をつけられる専門職であるため、生涯にわたって活躍できる可能性を秘めています。

3.1 手に職をつけられる

電気工事士は、現代社会において必要不可欠な「電気」に関わる専門技術を持つ職業です。

資格取得によって専門的な知識と技能を証明できるため、他の職種と比べ、景気の変動に左右されにくい安定性があります。一度技術を身につければ、年齢を重ねても活躍できるため、長期的なキャリアプランを描ける点が大きなメリットです。

3.2 就職・転職に有利

電気工事士は常に人材不足が叫ばれているため、求人数が多く、就職・転職活動において有利に働きます。

未経験者でも資格を取得することで就職の門戸が広がり、経験を積むことでキャリアアップを目指せます。

また、電気工事士の資格は、建設業界や設備管理会社など、様々な業界で需要があるため、転職の選択肢も広がります。

2024年11月13日 【保存版】電気工事士になるには？資格取得から独立開業まで徹底解説！

3.3 独立開業も可能

電気工事士の資格を取得すると、独立開業の道も開けます。

自分のペースで仕事ができ、収入アップも見込めるため、将来的な目標として独立を目指す人も少なくありません。

独立開業には、電気工事業の登録が必要となる場合がありますが、第二種電気工事士は、軽微な工事であれば、個人で請け負うことも可能です。

3.4 社会貢献度の高い仕事

電気は、私たちの生活に欠かせないライフラインです。

電気工事士は、人々の生活を支えるインフラを整備・維持する、社会貢献度の高い仕事と言えます。

安全で快適な暮らしを支えているという実感を得られることは、大きなやりがいへと繋がります。

災害復旧など、緊急時における電気工事士の役割は特に重要であり、社会に貢献しているという意識を持つことができるでしょう。

3.5 多様なキャリアパス

電気工事士の資格を活かせるキャリアパスは多様です。現場作業員からスタートし、経験を積むことで現場監督や施工管理技士などの管理職を目指すことができます。

また、電気工事の専門知識を活かして、設計や営業、技術開発などの分野へ進むことも可能です。

さらに、ビルメンテナンスや設備管理など、関連する業種への転職も視野に入れることができます。電気工事士としての経験を活かし、電気設備の保守点検や改修工事などを担当することも可能です。

このように、電気工事士の資格は、様々なキャリアパスを切り開くための強力な武器となります。自分の適性や興味に合わせて、将来のキャリアプランを検討してみましょう。

4. 電気工事士2種を取得する上での注意点

無料で建設業界の「非公開求人」を見てみる≫

電気工事士2種は、取得すればすぐに高収入が得られる、安定した仕事に就けるという資格ではありません。

資格取得はスタートラインに立ったに過ぎず、その後に続く努力や準備が重要です。資格取得後の注意点について詳しく解説します。

4.1 資格取得だけでは仕事につながらない

電気工事士2種の資格を取得しただけでは、即座に仕事が得られるとは限りません。

求人情報を見ると「資格取得者優遇」と書かれていることが多いですが、実務経験の有無も重要な選考基準となります。未経験者の場合、資格を取得した上で、どのように実務経験を積むかが課題となります。

4.1.1 未経験者のための道

• 電気工事会社への就職：未経験者を受け入れている会社を探し、見習いとして実務経験を積むことが一般的です。求人サイトやハローワークなどを活用して情報収集を行いましょう。
• 職業訓練校の活用：公共職業訓練校では、電気工事士の実務訓練を実施しているところもあります。訓練期間中に実務経験を積むことができ、就職支援も受けられるため、未経験者にとって有効な選択肢です。引用：厚生労働省：公共職業訓練とは

4.2 実務経験が重要

電気工事の現場では、資格を持っているだけでなく、実際の作業を安全かつ正確に行えるスキルが求められます。

座学で得た知識を実践で活かせるように、様々な現場経験を積むことが重要です。

特に、第二種電気工事士は一般住宅や小規模な店舗などの工事が中心となるため、配線工事、器具の取り付け、故障修理など、幅広い業務に対応できるスキルが必要です。

4.2.1 実務経験を積むためのポイント

• 積極的に質問する：先輩や上司に積極的に質問し、わからないことを明確にすることで、より早く技術を習得できます。
• 作業手順を理解する：作業の手順をしっかりと理解し、安全に作業を進めることが重要です。作業前に手順を確認し、不明点があれば必ず質問しましょう。
• 工具の使い方をマスターする：電気工事には様々な工具を使用します。それぞれの工具の正しい使い方をマスターすることで、作業効率が向上し、安全な作業につながります。

4.3 常に新しい技術を学ぶ必要がある

電気工事の技術は常に進化しています。新しい機器や技術が登場するたびに、それらに対応できるよう、継続的に学習することが求められます。電気工事に関する最新の情報を収集し、新しい技術を積極的に学ぶ姿勢が重要です。

4.3.1 継続的な学習方法

資格取得は第一歩です。その後の努力と継続的な学習によって、一人前の電気工事士として活躍できるようになります。電気工事士としてのキャリアプランをしっかりと描き、目標に向かって努力を続けましょう。

5. 電気工事士2種に向いていない人の特徴

電気工事士2種は、資格を取得すれば誰でも簡単に仕事ができるというわけではありません。

向き不向きがあり、以下のような特徴に当てはまる人は、電気工事士2種として働く上で苦労する可能性が高いでしょう。

5.1 体力に自信がない人

電気工事は、屋外での作業や高所作業、重い工具や資材の運搬など、体力的に demanding な仕事です。

真夏や真冬など、過酷な環境下での作業も少なくありません。

体力に自信がない人は、体調を崩したり、作業効率が落ちたりする可能性があります。

また、長時間の立ち仕事や、中腰での作業も多く、腰痛や膝痛などの持病を抱えるリスクもあります。体力的な負担に耐えられないと感じる人は、電気工事士の仕事は避けた方が無難でしょう。

5.1.1 体力を使う作業例

• 電柱上での作業
• 天井裏や床下での配線作業
• 重いケーブルドラムの運搬
• 建設現場での作業

5.2 責任を負うのが苦手な人

電気工事は、人々の生活に欠かせない電気を扱う仕事であるため、高い責任感が求められます。

一つミスをすれば、停電や火災などの重大な事故につながる可能性もあります。

常に安全に配慮し、正確な作業を行う必要があります。

プレッシャーに弱く、責任を負うのが苦手な人は、電気工事士の仕事には向いていないでしょう。

また、工事の進捗状況や安全管理など、現場責任者として周囲に指示を出したり、報告・連絡・相談を適切に行う必要があり、責任感を持って仕事に取り組む姿勢が重要です。

5.2.1 責任が問われる場面の例

• 電気配線のミスによる火災
• 感電事故
• 施工不良による停電
• 工期の遅延

5.3 大雑把な人

電気工事は、正確で緻密な作業が求められる仕事です。配線を間違えたり、工具の使い方を誤ったりすると、重大な事故につながる可能性があります。

几帳面で、細かい作業を丁寧にこなせる人でなければ、電気工事士の仕事は難しいでしょう。

図面通りに正確に配線を行ったり、工具や材料を整理整頓したり、几帳面さが求められる場面は多岐にわたります。

また、安全のためにも、作業手順を一つ一つ確認しながら慎重に進める必要があります。

5.3.1 大雑把さが問題となる作業例

• 配線接続のミス
• 工具の管理不足
• 測定ミス
• 図面の見落とし

5.4 手先が不器用な人

電気工事では、細かい配線作業や、工具を使った精密な作業が求められます。

手先が不器用な人は、作業に時間がかかったり、ミスを犯したりする可能性があります。

特に、狭い場所での作業や、複雑な配線作業は、器用さが求められます。手先の器用さに自信がない人は、電気工事士の仕事は難しいかもしれません。

5.4.1 手先の器用さが求められる作業例

• 狭い場所での配線作業
• 端子台の結線
• ケーブルの皮むき
• 工具を使った細かい作業

5.5 コミュニケーションが苦手な人

電気工事士は、現場で他の職人や施主とコミュニケーションを取りながら仕事を進める必要があります。

指示を正確に理解したり、自分の意見を伝えたり、報告・連絡・相談を密に行うことが重要です。

コミュニケーションが苦手な人は、現場での連携がうまくいかず、トラブルにつながる可能性があります。

また、お客様との打ち合わせや、工事内容の説明なども行う必要があり、円滑なコミュニケーション能力は必須と言えるでしょう。

チームワークを重視し、積極的にコミュニケーションを取れる人でなければ、電気工事士の仕事は難しいかもしれません。

5.5.1 コミュニケーションが必要な場面例

• 他の職人との連携
• 施主との打ち合わせ
• 工事内容の説明
• トラブル発生時の対応

5.6 学ぶ意欲がない人

電気工事の技術は常に進化しており、新しい技術や知識を学ぶ必要があります。

電気工事士の資格を取得した後は、実務経験を積みながら、常に新しい技術や知識を学び続ける必要があります。

学ぶ意欲がない人は、技術の進歩に取り残され、仕事についていけなくなる可能性があります。

また、電気工事に関する法令や安全基準も定期的に改訂されるため、常に最新の情報にアンテナを張っておく必要があります。

学ぶ意欲がなく、現状維持に満足してしまう人は、電気工事士として長く活躍することは難しいでしょう。資格取得後も、積極的に研修に参加したり、自主学習を続けるなど、継続的な学習が必要です。

5.6.1 学ぶ必要がある事柄の例

上記に挙げた以外にも、電気工事士の仕事には様々な知識やスキルが求められます。電気工事士を目指す前に、経済産業省のウェブサイトなどで、電気工事士の仕事内容や必要な資格について詳しく調べてみましょう。

6. 実際に電気工事士になった人の声

電気工事士2種資格を取得し、実際に現場で働いている人の声を集めました。良い面だけでなく、大変な面も包み隠さず紹介することで、これから電気工事士を目指そうと考えている方の参考になれば幸いです。

6.1 建物の電気設備工事を行うAさんの場合

6.1.1 入社3年目

新築マンションの電気配線工事を担当しています。覚えることが多くて大変ですが、自分の仕事が形に残っていくのがやりがいです。チームワークも良く、先輩方に支えられて日々成長を感じています。最近は資格取得の支援制度を利用して1種に挑戦中です。将来は現場監督を目指したいです。

6.1.2 苦労した点

最初は工具の名前や使い方が分からず、先輩に何度も聞きながら作業していました。また、図面の見方も難しく、現場での指示を理解するのに苦労しました。真夏の屋上での作業は想像以上に過酷で、熱中症になりかけたこともあります。安全第一なので、しっかり休憩を取りながら作業するようにしています。工具や資材は重い物も多く、腰を痛めないように気を付けています。

6.1.3 良かった点

自分が配線した電気設備が建物に灯りを灯したときは、大きな達成感がありました。お客様から「ありがとう」と言われた時は、この仕事を選んで良かったと心から思いました。資格手当に加えて、残業代もしっかり支給されるので、収入面でも満足しています。会社の資格取得支援制度のおかげで、スキルアップも目指せています。 

6.2 工場の電気設備保全を行うBさんの場合

6.2.1 入社10年目

工場の電気設備のメンテナンスや修理を担当しています。突発的なトラブルにも対応するため、常に緊張感があります。責任は重大ですが、工場の安定稼働を支えているという自覚を持って仕事に取り組んでいます。最近は後輩の指導も任されており、自分の経験を伝えることで成長を実感しています。

6.2.2 苦労した点

24時間稼働している工場なので、夜勤や休日出勤もあります。家族との時間がなかなか取れないのが悩みです。また、機械の故障原因を特定するために、複雑な回路図を読み解く必要があり、専門知識の習得に苦労しました。資格だけでは現場で通用しないことを痛感し、日々勉強を続けています。

6.2.3 良かった点

トラブルを解決し、工場の生産ラインを復旧させた時は、大きな達成感と責任感を感じます。同僚や上司との連携も大切で、チームで仕事を進めることでより良い結果を生み出せる喜びがあります。安定した収入と福利厚生も魅力です。 

6.3 独立して電気工事を行うCさんの場合

6.3.1 独立3年目

個人で電気工事の請負をしています。自分のペースで仕事ができるのがメリットですが、営業活動から施工管理まで全て自分で行う必要があり、大変な面も多いです。お客様との信頼関係を築くことを大切にして、丁寧な仕事を心がけています。最近は従業員も雇用し、事業拡大を目指しています。

6.3.2 苦労した点

独立当初は仕事量が安定せず、収入が不安定でした。集客のために営業活動にも力を入れる必要があり、人脈作りにも苦労しました。また、工事中の事故やトラブルへの対応も全て自己責任なので、常に緊張感があります。経営の知識やスキルも必要で、日々勉強を続けています。

6.3.3 良かった点

お客様から直接感謝の言葉をいただけるのは、大きなやりがいです。自分の技術と知識でお客様の役に立てていると実感できます。また、収入も自分の頑張り次第で大きく変わるので、モチベーションにも繋がっています。独立することで、自由な働き方を実現できたことも大きなメリットです。

6.4 それぞれの経験からわかる電気工事士の現実

7. まとめ

「電気工事士2種はやめとけ」と言われる理由には、体力・精神的なきつさ、給与の低さ、仕事量の不安定さなどがありました。

真夏や真冬の過酷な環境、重い資材の運搬、責任の重さ、人間関係の難しさは、確かに負担となるでしょう。資格手当だけでは生活が厳しく、昇給も難しい場合があるため、経済的な不安も無視できません。景気の影響を受けやすく、残業代が出ないケースもあるため、安定した収入を得られるとは限りません。

しかし、電気工事士2種にはメリットも存在します。手に職をつけられ、就職・転職に有利で、独立開業の道も開けます。社会貢献度の高い仕事であることも魅力です。体力に自信があり、責任感と几帳面さ、器用さ、コミュニケーション能力、そして学ぶ意欲のある人に向いている資格と言えるでしょう。

資格取得はスタートラインです。実務経験を積み、常に新しい技術を学ぶ努力が必要です。電気工事士の仕事は楽ではありませんが、やりがいのある仕事です。この記事が、電気工事士2種を目指すかどうかの判断材料になれば幸いです。