施工管理が「意外と楽」だと思える人の特徴5選｜楽しいと思える場面も紹介

宮本 琉叶

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現役で現場監督をしている私が、さまざまな疑問にわかりやすくお答えします！

ご紹介する「施工管理が意外と楽だと思える人の特徴」を読むと、あなたが施工管理の仕事が向いているかすぐにわかります。

まずは「施工管理の概要」をまとめているので、読み進めてみてください！

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そもそも施工管理とは？

施工管理（せこうかんり）は、建設の現場で「指揮官」のような役割を果たす仕事です。

現場の進行状況を管理するだけでなく、スケジュールの調整、品質の維持、そしてコストの管理まで、さまざまな業務に携わります。その仕事の幅広さから、略して「セコカン」とも呼ばれています。

セコカンが活躍する舞台は、住宅から商業施設、ビル、さらには道路や橋梁（きょうりょう）、ダムなどの土木工事まで多岐にわたります。

彼らの仕事は、単に工事を監督するだけではなく、事務手続きや、関連業者との打ち合わせ、さらに行政への申請なども含まれます。そして、完成した建造物が世に残る瞬間には、大きな達成感を味わうことができるのもこの仕事の魅力です。

セコカンの主要な役割は「工程管理」。これは、工事がスムーズに進むように進捗を毎日確認し、工期内に完了するように調整する仕事です。

それだけではなく、品質が基準を満たしているかをチェックする「品質管理」や、工事のコストを管理する「原価管理」、安全に作業できる環境を整える「安全管理」も重要な業務です。

しかし、施工管理の仕事は現場の管理にとどまらず、デスクワークも多いです。施工計画を立て、各種検査書類をまとめたり、施主や設計者、協力業者と連携して打合せを行ったりします。これに加え、行政機関への申請業務も行わなければならないため、並行して複数のタスクをこなすことが求められます。

ただし、昨今では働き方改革の流れを受けて、IT技術を活用した業務効率化やリモートワークの導入が進んでおり、業務量の多さに対する改善の動きも見られます。

セコカンの働く場所は、ゼネコンやハウスメーカーだけでなく、リフォーム業界、さらには電気・ガスなどのインフラ業界やプラント業界にも広がっています。

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施工管理が意外と楽だと思える人の特徴5選

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決断力がある人

施工管理者は建設現場でのキーパーソンであり、プロジェクトの安全と効率を保つための重要な決定を担当します。現場で生じる様々な問題やトラブルに直面した際、彼らは迅速かつ的確な判断を下す必要があります。不足した材料の調達、人手が足りない時の調整、近隣住民からの苦情への対応、事故発生時のクイックレスポンスなどがそれに該当します。

この役割で求められる決断力は、工事が計画通りに進行し、問題が早期に解決されることを保証します。その結果、現場作業員の信頼を獲得し、プロジェクト全体のモラールと効率を向上させることができます。

コミュニケーション能力がある人

施工管理者は、建設プロジェクトにおいて中核的な役割を担い、幅広い人々とのコミュニケーションが不可欠です。この仕事は特に対人スキルが高い人に適しており、さまざまな関係者と効果的に対話する能力が求められます。

作業員に対しては日々の業務指示を出す一方で、各人の性格や特性を理解し、それに応じたアプローチを取ることで、現場の協力体制を築きます。また、施工管理者はプロジェクトの依頼主や協力会社とも定期的に会議を行い、プロジェクト要件を明確に理解し、それに基づいて行動を調整する必要があります。

さらに、建設活動による騒音などで近隣住民から苦情が出た場合も、施工管理者が前面に出て対応します。このとき、冷静かつ礼儀正しい対応で問題を解決し、地域社会との良好な関係を維持することが重要です。

宮本 琉叶

地頭の良さよりコミュニケーション能力の大切です。

デスクワークも苦なくこなせる人

施工管理の業務は、現場での直接的な監督や指示だけでなく、オフィスでの文書作業も含まれます。

このため、進捗報告書やスケジュール表、会議資料などの作成が頻繁に行われます。実際には、多くの施工管理者が現場作業よりもパソコンを使用しての作業時間が長くなることも珍しくありません。また、職場によってはMicrosoft ExcelやWordといったオフィスソフトウェアの操作技術が求められることも多いです。

特にパソコン操作が得意で、デスクワークを好む人にとっては、施工管理の仕事が向いていると言えるでしょう。

スケジュール管理できる人

施工管理では、工事が期日通りに完了するための厳格なスケジュール管理が中心です。期限を基に計画を逆算し、予測できない天候の変化や突発的な問題を考慮に入れた上で工程を調整するスキルが求められます。

このスキルが欠けると、労力とコストの無駄遣いだけでなく、予定外の延長作業が必要になり、それが作業員の疲労やミスを招く原因にもなりかねません。したがって、施工管理には計画性を持って日々の仕事や生活を管理できる人が適していると言えるでしょう。

体力がある人

長時間の労働や頻繁な現場訪問を疲れずにこなせる体力を持つ人は、施工管理の要求に容易に応じることができます。

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施工管理は意外と楽ではない！と思う理由

スケジュール調整が難しい

施工管理者はしばしば、施主や主要な建設会社（ゼネコン）から短い工期での完了を要求されることがあります。

また、建設業界は労働力不足が深刻であり、不良天候により工事が中断されることも少なくありません。これらの要因が組み合わさることで、工期を守ることが施工管理の職務における大きなストレスとなります。

予算管理が難しい

施工管理では、プロジェクトの進行中にクライアントから設計変更や材料の変更を要求されることがあります。こうした変更は、予算の再計算を必要とする場合が多く、元の予算を大幅に超えないように調整するのが施工管理者の重要な責務です。

報告書や請求書などの書類作成が多い

施工管理者は現場作業の監督と並行して、報告書やその他の文書を作成する必要があります。

現場の業務が忙しい時や予期せぬ遅延が発生すると、これらの事務作業に割く時間が不足し、作業の難易度が高まることが「きつい」と感じる一因となるでしょう。

宮本 琉叶

17時になり、職人さんが帰れば事務所に戻って書類作成です！

建設現場の安全基準が厳しい

建築や土木工事の現場では、様々な危険が伴います。高所作業や重機の操作といったリスクの高い作業が含まれるため、安全への注意が絶えません。

また、複数の業者や職人が一斉に作業を進めるため、施工管理者は現場の安全監督として重大な責任を負います。全員が安全管理を徹底しているかを監視し、必要に応じて指導を行うことが求められるのです。

プライベートとの両立が難しい

施工管理者は、通常は平日のみの勤務が原則とされている業界ですが、実際には週末の出勤が必要となることもしばしばあります。これは、悪天候などで工事の進行に遅れが生じた場合、休日を利用してその遅れを取り戻す必要があるためです。特に屋外での作業が中心のため、天候に左右されやすく、計画通りに進まないことが多いのが現状です。

職人とのコミュニケーションが難しい

施工管理の仕事において未経験者が直面する困難の一つが、職人とのコミュニケーションです。

多くの職人は協力的で理解があるものの、中には厳格な態度を取る人もおり、指示に従わなかったり、他の作業員との調整を拒んだりすることがあります。さらに、時には上司と職人の間で板挟みになり、両方から圧力を受けることもあるでしょう。

このような状況を乗り切るコツは、職人との約束を絶対に守ることです。職人との信頼関係を築くには、「約束を守れない場合はしない」という原則を持ち、一度約束したことは必ず履行することが重要です。

宮本 琉叶

職人さんは基本的にいい人ばかりなので、問題ありません。

在宅勤務ではなく、現場仕事

施工管理業務は、労働集約型の特徴を持ち、多くの場合、現場作業が必要であり、在宅での勤務が困難です。パーソル総合研究所の2022年2月の調査によると、施工管理および設計関連職のテレワーク実施率は24.7％となっています。

それでも、テレワークの導入が進んでおり、オンラインでの打ち合わせや建設機械の遠隔操作の開発など、リモートで可能な作業も増えてきています。このようなテレワークの拡大が施工管理の効率を向上させ、業務の負担を軽減することが期待されています。

出典：第六回新型コロナウイルス対策によるテレワークへの影響に関する緊急調査｜パーソル総合研究所

雑用が多い(特に最初のころは)

施工管理には、現場の整理整頓や清掃、伝票の管理、会議の準備など、さまざまな雑務が含まれます。

これにより、作業場を効率的かつ快適に保つことが施工管理者の重要な役割となります。特に未経験者がこの分野に入ると、初期にはこれらの基本的な作業を担当することが多く、技術的な側面よりも日常的な業務が多いため、建設技術を深く学びたいと考えている人にとっては物足りなさを感じる可能性があります。

身体的負担が大きい

施工管理の仕事は、主に現場で行われるため、移動が頻繁であり、夏場の暑さや冬場の寒さといった厳しい環境下での作業が求められます。

建設現場ではエレベーターが使用できないため、しばしば10階以上を階段でのぼりおりする必要があります。さらに、重い資材の運搬などの物理的な労力を要する作業もあります。緊急事態が発生した場合、例えば台風の際でも、現場へ出向く必要があることもあります。

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施工管理で意外と楽だなと感じる理由

現場のチームで協力してプロジェクトを進められる

建築や土木の工事は、多数の関係者の協力が不可欠な大規模プロジェクトです。プロジェクトを成功に導くためには、一丸となることが求められ、チームワークが重要な役割を果たします。

施工管理者は技術者や職人と共に現場で密に連携を取りながら作業を進め、多くの挑戦を共に克服していきます。リーダーシップを発揮し、現場スタッフからの信頼を得ることができる施工管理者は、チームの潜在能力を最大限に引き出し、工事の進行をスムーズにすることができます。

スケジュール通りに現場を動かせる

管理と指揮を適切に行うことは、施工管理において容易な業務ではありません。そのため、工事をスケジュール通りに進めることは施工管理者の技量が問われる場面です。

社会情勢や経済状況、天候などの外部環境は個人の努力では変えられないものですが、計画的な工事の進行は個々の創意工夫や準備によっても可能です。無理なスケジュールであれば、人員や資材の再配置や交渉を通じて工期を管理することが重要です。

2024年4月からは、建設業界においても時間外労働に罰則が適用されるようになり、週休2日の確保など、労働環境の改善が図られる予定です。国土交通省は公共事業における適正な工期設定やコスト管理を促進し、より健全な労働環境の実現を目指しています。

施工管理で意外と楽しいと思える場面5選

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スーツで出勤しなくてもよい

施工管理の職場では、現場作業時には作業着が基本ですが、オフィスや会議の際はスーツを着用することが普通です。

しかし、通勤服については特に指定がないことが多く、自分の好きな服装で出勤する自由があります。これにより、日々の出勤が少し楽しくなるかもしれません。

また、作業着でそのまま通勤することを許可している会社も存在します。

打ち合わせやお施主さんと会う際は、スーツを着用していきましょう。

職人さんとフランクに話せる

施工管理では職人たちとのコミュニケーションが不可欠です。

当初は職人たちと距離を感じるかもしれませんが、共に作業を進める中で自然と打ち解けることができ、彼らからの称賛を得ると仕事が一層楽しくなることでしょう。

タバコ休憩が取りやすい

施工管理の仕事では、通常の昼休憩の1時間に加えて、10時と15時にも15分から30分の追加休憩が設けられることが一般的です。

このような休憩スケジュールにより、休憩時間が多く、作業の合間にリラックスしたり、個人の時間を楽しんだりすることが容易になっています。

やりがいを感じられる

施工管理の仕事は、直接建築物を建設し、そのプロセスに深く関わるため、形としての成果が目に見えて残る点に大きな満足感が得られます。

プロジェクトに貢献した建物が完成すると、自分の努力が具体的な形で現れるのを見ることができ、それが直接的な達成感につながります。

また、チームとしての協力により大規模な建設を成功させた時の喜びや、それに対する顧客からの感謝の言葉は、施工管理者にとって特別な喜びとなるでしょう。

能力が上がっていくのが実感できる

施工管理の仕事を通じて、自分が対応できる業務範囲が広がり、スキルアップしていくことが実感できます。

特に、経験を積むことで以前は難しいと感じていた作業がスムーズにできるようになったり、知識が増えたことを感じることができます。また、職人からの反応が変わってくることも、自分の成長を実感する一因となるでしょう。

このように、施工管理では経験に比例して能力が向上し、その成果が目に見える形で現れるため、努力が報われる感覚を得やすい職種です。

3年間続ければ、メンタル・知識ともにグッと成長できますよ。

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施工管理を辞めて後悔する理由【他の職種は意外と楽ではない】

施工管理は高所得だった

施工管理の分野では、給与が比較的高いことが一般的ですが、このデータには資格を持っている人の手当や残業代が含まれている場合が多いです。初心者が就職してすぐに高い給料を期待するのは現実的ではありません。

経験を重ね、必要な資格を取得することで、収入の増加が見込まれる職種です。そのため、金銭的なメリットを求めてこの職に就いた人が、将来的に職を変えた後に後悔することもあると理解されます。

出典：国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」

出典：厚生労働所「職業情報提供サイト jobtag（建築施工管理技術者）」

出典：厚生労働所「職業情報提供サイト jobtag（土木施工管理技術者）」

チャレンジする機会を失う

建設業界は、人々の生活に不可欠であり、仕事の需要は絶えることがありません。デジタル化やロボット技術が進化している今日でも、施工管理には必ず人の手が必要な作業が多く含まれています。さらに、少子高齢化による労働力不足が進む中、建設業界では特に労働者の確保が重要視されています。

施工管理職はこれからも持続的な需要が見込まれるため、この職を離れることは、社会的に価値のある仕事から手を引くことを意味するかもしれません。

知識やスキルが無駄になる

施工管理という専門技術職は、経験が豊富になるほど評価される職種です。職歴が長いほど、その蓄積されたスキルや知識が高く評価されることが一般的です。

この職種の特徴として、関連する資格の取得がキャリアアップに直結します。例えば、2級施工管理技士の資格を持っていれば、主任技術者としての役割が担え、1級施工管理技師の資格を取得すると、さらに大きなプロジェクトの現場を管理する能力が認められます。

職歴の長さや資格などが明確な評価基準となるため、これらを理由に退職を決断する際には慎重になる人も少なくありません。

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まとめ【施工管理が意外と楽だと思える人もいる】

施工管理の仕事は多岐にわたる業務を含んでおり、現場での直接的な管理や調整が主な役割です。経験を積むことでスキルアップし、より大きなプロジェクトを手がけることが可能になります。また、施工管理はデジタル化やリモートワークの導入によって変化しており、作業効率が向上しています。

これらの情報を踏まえると、施工管理の仕事は身体的にも精神的にも要求される面が多いですが、適切な管理と技術の進歩によって業務を効率化し、やりがいを感じながら働くことが可能です。